宇佐山城は、滋賀県大津市に残る日本の城跡です。
織田信長に命じられた森可成によって築かれ、2代目城主は明智光秀。
比叡山延暦寺の帰り道、ナビで宇佐山城跡を見つけて寄ることにしました。
しかし、近くに行っても看板は見当たらず。
ナビを頼りに狭まった道を 進んで行くと、やっと出てきたのがこの案内板。
右の方にある近江神宮は、あの『ちはやふる』の舞台になったところで、とても大きな神社です。
以前行った時には、百人一首の大会をやっていました。
左に行くと、宇佐山城跡があるみたいですが・・・。
この地点でざっと見渡しても、宇佐山城の看板は これだけ。
あの有名な延暦寺の焼き討ちに信長が兵をあげた城となると、行くべきだと思い、主人とスタート。
息子と娘は車にて待つことになりました。
しばらくの間は舗装された道が続きます。
急な坂ではないので、
「紅葉の時期に来たら綺麗だっただろうね~。」なんて言いながら、宇佐山城をめざしてテクテク。
まさか、 この落ち葉が、後から私を苦しめることになろうとは・・・。
あら、鳥居がいい感じ。
まだまだ余裕。
大河ドラマ『麒麟がくる』の33話「比叡山に棲む魔物」は、見応えありましたね。
光秀役の長谷川博己さんの演技は、恐ろしいほどの迫力でした。
もうすぐ目標の100城達成になりますが、最近は城が好きというより、はるか400年以上前に起きた歴史的な出来事の地に立つことに魅力を感じています。
以前の歴史全く興味なしの私からは考えられない今の私。
人間は変わるものです。
城は、標高336mの高さがある宇佐山にあり、琵琶湖からは1㎞のところに位置しています。
かなり歩いたのに まだ見えてきません。
大手道は全く残っていないそうで、だんだん険しい道になっていきました。
この辺りから、なんだか嫌な予感(>_<)
さっきまでの平坦な道はどこにもありません。
2012年の6年生の子たちが作った案内板があちこちに見られました。
図工の授業? クラブ? 卒業記念?
子どもたちの姿を想像しながら歩きます。
と、ほっこり平和な気分はここまで。
ここから30分間は、両手いっぱいの不安と恐怖(ちょっと大げさ?)の時間。
さらに5分ほど進むと、
「これから先は登山道。急こう配なので滑らないよう注意」の案内板。
ここまで来てそれ言いますかー?
主人の「後、○○m。」という言葉を信じてついて行ったことを後悔し始めました。
いっこうに城らしきものは、 なーーんにも見えてこない!!!
「これ以上先はやめとけー。待っとれー。」という言葉を残し、
あっという間に主人は森の中に消えていきました。
さあ、思わぬ事態の始まりです。
待てども待てども戻らない主人。
ここで、クマが出たら私はどうなる?
いや、主人がもうクマと闘っているかもしれない。
それとも、
もしかして滑落した?
「先に車に戻る」というラインも既読にならない(ーー゛)
息子に状況をラインしたら、
「こうやって人間は遭難するんや。」という返事。
私、パニックー(>_<)
恥も外聞もなく(誰もいないからできた)大きな声で、
「おとーさーん(主人)」
シ―――――――ン。
葉っぱが落ちる音だけがした・・・。
それからどれだけ経ったのか分かりませんが、
「やっと着いた。」のラインが届き、生きていることを確認。
ほっ。
安心して戻ることにしたのですが、
思わぬこと第二弾の始まり・・・。
この落ち葉が私を苦しめたのです。
上りは大丈夫だったけれど、下りは滑る(>_<)
すってんころりん。もう泣きたい。
誰や!
「行こう」って言ったのは!
ハイ、私もです・・・。
無事に城跡までたどり着いた主人が撮ってきた『宇佐八幡宮』
立派ですね。
宇佐山城は、信長が安土城より以前に近江で最初に石垣による築城を行った貴重な城郭だそう。
残念ながら、石垣以外は何も残っていないようです。
主人は、その石垣は見当たらなかったとか・・・。
ネットで見てくださいね。
宇佐山城の説明の写真や地図がありました。
とさ。
山頂からは、琵琶湖が一望できます。
「素晴らしい景色。気持ちよかったぞー。」
だとさ。
信長や光秀も見た景色でしょうか。
私も見たかったわい!
大桑城に続いて二度目のリタイアとなりました。
二度とリタイアはするものかと思っていたのに・・・。
今回は、西教寺か長浜城に行く予定で延暦寺を出たのですが、たまたまナビで見つけてしまい、ドラマでも出てきたばかりなので行くことになってしまったのです。
結果、悔しい悔しいリタイア(>_<)
リタイアの理由、今回は服装。
まさか登山になるとは思わなかったので、ストレッチが効いてないタイトなロングスカートに普通のスニーカー。
ジーンズに登山靴なら楽勝のコースだったよ!
それほど有名な城でもないですし、遺構もほとんどない宇佐山城。
それでも、歴史的には重要な出来事があった宇佐山城です。
いつか、気合を入れて制覇しに行こうと思います。
エイエイオー!!!
無事に帰還したことに感謝し、思いつきは思わぬことになることを学んだ旅でありました。
若い方は大丈夫ですよ。
おばちゃんだからこうなっただけです。
でも、行かれる時は十分お気をつけください。
最後まで読んでくださいましてありがとうございました。