皆さんご存知、シンデレラの城のモデルとして有名なノイシュバンシュタイン城です。
孤独な王、ルートヴィヒ2世の情熱が全て詰め込まれた夢の城です。
芸術とファンタジーを愛した王は中世騎士道の再現を夢見ていました。しかし謎の死を遂げ、城の完成を見ることはありませんでした。
17年間の歳月をかけて建設されていましたが、王の死により未完成のまま工事は中止になりました。
王が城に居住したのは建設中のわずか172日だったそうです。
シンデレラは幸せになったけれど、ノイシュバンシュタイン城での王の幸せな時間は少なかったんですね。
ロマンティック街道の南端にそびえ立つノイシュバンシュタイン城が見えてきました。
季節的に周りの木々がこんな色だったせいか、城を含めて全体の景色はちょっと暗い感じでした。
新緑や紅葉の季節には、この何倍も素晴らしい景色が見られると思います。
シャトルバス乗り場の近くには、ドイツらしいかわいい家やお店がありました。
この日はシャトルバスは運行されておらず、歩いていくか馬車に乗っていくかの選択になりました。
歩いていけば、お金はかかりません。
健康にもいい。ダイエットもできる。
でも、シンデレラは馬車!と決まっていますよね。
シンデレラではなく、おばさんですが・・・。
馬さんたちの「ずっと待ってるのは疲れたから、乗ってー。という声も聞こえてきましたので馬車を選択。(勝手な解釈だ)
マリエン橋に行く途中から見た城。
マリエン橋。城から徒歩15分ほどの位置にある橋は城を真横から眺めることができます。
テレビの旅番組で、霧がかかると何も見えないと紹介していました。
この日の天気は晴れたり曇ったり。
綺麗な青空だったら、もっともっと城の美しさが際立ったでしょうに。と、思いながら、霧に隠れずに無事に見えたことに感謝。
田園地帯や湖を背景に壮大な景色が広がるハイライトともいえる風景です。
城門館。
赤レンガが鮮やかな玄関口は中庭へと続いています。
入り口付近です。
夢の城の内部は圧巻の建築、装飾でした。
残念なことに、城内は撮影禁止。
控えの間、玉座の間から歌人の間に至るまで、全てが想像をはるかに越えるものでした。
フランスやスイスでいくつかの素晴らしい世界遺産を見た後でも、感嘆の連続でした。
写真を撮れなかった分、見たときの感動が今も強く残っています。
ここに載せることができないのが本当に残念です。
ルートヴィヒ2世が中世騎士道の世界に憧れながらも現実逃避していた夢の城は、長く多くの人々に感動を与え続けています。
ただ、王のそんな生涯を知った後で見るノイシュバンシュタイン城はどこか悲しく見えました。
麓の街には、ホーエンシュヴァンガウ城が見えます。
ルートヴィヒ2世が幼少期を過ごした城で、彼の人格形成に大きな影響を与えたとされています。
城に向かう馬車の中で、ツアーで知り合った方と話しながら城に向かいました。
森の中、馬車に乗り、知り合ったばかりだけど、温かさがわかる人たちに囲まれて・・・。
短い時間でしたが至福の時間でした。
子どもたちがまだ小学生だったときに始まった両親の介護。
フルで働いていたので、毎日が時間との闘いで、先が見えない辛さ。
何年か経って、こんなふうに海外に行ける日が来るなんて、こんな幸せな時間が来るなんて想像もできませんでした。
池江璃花子さんが言っていました。
今、何でも幸せ。こんな幸せが待っていたなんて、
「死にたい。」と思ったことを反省しています、と。
今、私なんかよりずっとずっと辛い状態にいらしゃる方、いい日もやってきます。
毎度のことながら旅とは関係ない話をしてしまいました。
でも、私にとっての旅は観光や知識を得ること、癒されることだけでなく、素敵な方との出逢いや今の幸せを感謝することだと思っているので、記したかったのです。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
コロナウイルスもどうなるのか、
全国の学校の休校が発表されて、不安は増すばかりですが、
早く終息するのを祈るのみです。